戦前の漫画は絵解きだった。映画のアクションやスラプスティックが取り入れられるのはずっとのちのことである。
戦後の児童漫画は、手塚治虫を筆頭とする西の赤本マンガと、東の良心的児童マンガの二極構造において動き始めた。
赤塚不二夫は、それまでのぬるま湯的な子供の世界を、生存競争の場へと変えた! そして、笑いを情報とした! しかし、絵を意味として使用するあまり、絵本来の持つ力を失っていった。
永井豪はエログロを解放し、快楽原則に忠実であろうとした。
山上たつひこは日常へと向かい、具体性のある唐突さと異常さで席巻した。
最終章は蛇足。