音楽入門 (角川ソフィア文庫)
 

旋律は律動なしには存立できず、常に律動を内にもつ。

ジムノペディは人類が生み得たことを神に誇ってもいいほどの傑作であり、ツァラトゥストラは題名だけが意味ありげで、内容は口にするのも腹立たしい。

…とか、そこまで云うか(;・∀・)

音楽が文学、劇、宗教から分離独立した時に、ソナタ形式が確立された。西洋芸術はシンメトリーに立脚するゆえ。

ポリフォニーの様式は思索的なものを喚起する。

バッハほど客観的な没人格的な作家もなく、また、彼以上に自己啓示の多い音楽家もない。後期印象派の画法が近代ポスターに大きな影響を示したのと同様に、印象派の装飾的音楽のスタイルは現在、映画音楽の中にその最大の力をもつ。

ジャズは、アフロアメリカンの故郷をしのぶ純真なノスタルジアが、ユダヤの虚無的な肉欲感と、廃退的な律動に取って代わられた。

ハリウッドでは、近所に作曲家が150人以上住んでいて、毎日ラブシーンの音楽だとか、戦の音楽だとかドラマに関係なく書いたのを売りにくる。それを戸棚にストックしといて音楽ディレクターが捜す。

ハハハ、そーいや、爬虫類が声出すわけない、って盲点だったな。ま、大船調の映画がダメってのは解るわ。