• 「海に住む少女」

海に住む少女 (光文社古典新訳文庫)

海に住む少女 (光文社古典新訳文庫)


シュペルヴィエルは短ければ短いほどよいな>昔読んだ長編はかったるかった(汗) この10編の中では,「セーヌ河の名なし娘」と「空のふたり」が最も面白かった>生と死の狭間の妙ーな世界観。「足跡と沼」はのちの南米文学の悪魔的レアリスムを思わせるし,「ノアの箱舟」は俗悪であるが故に素晴らしいパロディである。

梁山泊をキューバ革命になぞらえ,カストロを宋江ゲバラを晁蓋(ちょうがい)に喩える北方謙三。スローガンは「替天行道」(天に替わり道を行う)だそうな。しかし,果たして彼は国家を造ろうとしたのだろうか?