ふるさと隅田川 (ちくま文庫)

いやはや、清冽にして、いなせな文章である。

新川新堀茅場町下戸の建てたる蔵はなし。

水罰と書いてみずばちと読む。

湿地 は小説のよう。

鯨とり はルポ。五島からノサップまで。

夏はおしまいが未練たらしい。季節のしっぽはうやむやにしている。向島は、夏の蚊と秋の洪水。

船頭が増水した川を見て、よじればものの力は強くなる。

果ては土木工事も見に行くのだよ! 70代の幸田文

こんな女丈夫とは知らなんだ。今さらながら、他のも読んでみたくなった。