階級都市: 格差が街を侵食する (ちくま新書)

階級都市: 格差が街を侵食する (ちくま新書)


地域格差と地域内格差の話はまずまず判りやすかった。社会学者としては比較的マトモな人みたいだ。第5章の「階級都市を歩く」は20世紀の終わりに歩いたところばかりで,ふーん,今はそうなってんのか…と思った。一番再訪したくなったのは8・9割がシャッターを閉めてるという関原通りや本木新道だなー。織り込まれる居酒屋情報が息抜きになってる。しかし,教育格差とか言い出すと,東大大学院卒のアンタはどーなんだよ?と言いたくもなるし,板橋区とはいえ20代後半から快適なマンション暮らしかよ?と嘆息。ジェントリフィケーションって概念は初めて知ったけど,交雑都市は楽観的に過ぎると思う。東京が変わるにはそれこそ大地震かメルトダウンしかないような…。