- 「カラマーゾフの兄弟 第3部」
- 出版社/メーカー: アイ・ヴィ・シー
- 発売日: 2007/04/27
- メディア: DVD
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原作を読んだ時にはイワンがもっとニヒリストのイメージで主役級の扱いだったように思えたのだが,この映画では随分とフツーの人だな。むしろスメルジャコフが陰の部分を全て背負って,イワンと一体化しているみたいだ(「ロシアのすべてが憎い!!」)と思ってたんだけど,最後に弾けてくれてよかったわん。それにしても,カテリーナが空気過ぎる…と思ってたんだけど,最後に嫉妬爆発で笑えたわん。イコンの裏のへそくりとかグルーシェンカの冒頭のブサイクっぷり(夫の監督が死んだせいか?)とか自ら創出したリューマチに悩む悪魔とかアメリカはシベリアの延長線上だとかの小ネタも良かったけど,やっぱ「世間の総意が父を殺したのだ!」「我々全員が悪党だ」ってのは,現代にも十二分に通じる劇場型犯罪の雛型だわなと思ったのだゎ。