アメリカン・ドリームという悪夢―建国神話の偽善と二つの原罪
 

 最初期の入植者たちが人肉や人糞まで食うほどの飢餓に苦しみ,先住民社会に同化する者も少なくなかったということは,記憶しておくべきである。下層白人が数千のオーダーでインディアン社会に吸収された一方で,インディアンの白人への同化は初期には皆無であったということ。大農園主を核とする富裕層政治は小自営農民層を圧迫し,小農民は零細浮浪民化しないために,インディアンの土地を暴力的に奪ってフロンティアを押し広げた。

カスター将軍へのホイットマンのオマージュは全くいただけないが,「詩人の想像の翼を広げて」という表現には笑った。「オズの魔法使い」の作者として知られるボームもまた,インディアンの高潔さを讃えながらも彼らの完全消去抹殺を唱えるわけなのだ。

富裕階級寡頭政治(プルトクラティック・オリガーチイ)って初めて聞いたけど,ウクライナのオリガルヒと同じかあ。

「アメリカン・ドリームは非精神的な夢である。アーティストと自称する人々も,成功すれば,ほぼ例外なく,物質的な,満足を追い求める」うん,ニホンもこうなりつつあるのか。ファーガソンとガザは相似形だよなー。☆☆☆★