「合法的な選挙で第一党となったナチ党は,最高でも43.9%の票しか獲得できなかったのである」「ナチズムをも含むファシズムは,阻止されるべくして阻止されなかったのだ」「ナチズムの運動が現実の力を持ちえたのは,それが人びとの夢や希望を,いわば土壌として養分として生きたからである」…つまり,ナチズムは虚構であったがゆえに現実以上に現実的な力をもっていた。ボイコットや反対や論理や個別科学の武器やイデオロギーは虚構を撃つことができなかった…というあとがきを読めば終了かな。ミュンヒェンのレーテ蜂起の部分や頽廃芸術展の9つのグループの部分とかは面白かったけど,読むのがシンドかったわ。