時は「満州事変」の年。タイトルとは裏腹にドロドロなお話。大人は判ってくれない…と義夫クンが竹藪を走るシーンがイイなあ>ヘンテコな音楽を付けた黛敏郎の妻が姉しず子役の桂木洋子か。キラワレそうな難しい役を淡島千景が上手く演じてるなあ。むつ子が偶然にも義夫クンと出逢い,さらに気まずくなるシーンは深刻なんだが笑える。義平のしず子への思わぬ愛の告白は妙に露悪的で生々しいが…。「歴史って地球に傷をつけることなんだ。戦争さ。できるだけデッカイ傷をつけたヤツが英雄になって歴史に残るんだ…秀吉だってナポレオンだって!」とトンガる義夫がキツイわ>この少年も数年後にはアジアの何処かで傷をつけたり受けたりしてるのだろうか? むつ子に捨てて欲しいと愚痴る詐欺紛いの発明家・隅田のダメ男ぶりと,それに縋るむつ子の歪んだ愛。母よりも女を選び,あっさり後追い自殺する展開には唖然。ラストの取って付けたような運動会…。それにしても,多々良純の飄々たる棒読みは抜群の安定感だなw