• 「黄金の壺」

黄金の壺 (岩波文庫)

黄金の壺 (岩波文庫)


打算的であるがゆえに勁いヴェロニカと,情欲の象徴なのに儚げな金の蛇=ゼルペンティーナ。両者に振り回される喪男アンゼルムス。これだけならよくある噺なんだが,12章に於いてホフマン自身が語り出す辺りがやはり非凡ではあるよなぁ…。