• 「地球儀の社会史」(千田稔・ナカニシヤ出版)地球儀の社会史―愛しくも、物憂げな球体 (叢書・地球発見)

ジルベルト・ジルが文化相やってたの知らなかった。面白かったのは「笑うデモクリトスと泣くヘラクレイトス」の部分〜フィチーノ「人間の大多数は奇怪で狂った惨めな動物だから」。フェルメールの「信仰の寓意」のスカートの下の地球儀がヴァニタス(むなしさ/はかなさ)を象徴しているというのも興味深い。発展や秩序や共生よりもむしろ悩ましさとしての地球儀のイメージに私も共感する。