- 帝国とその彼方
アントニオ・ネグリ講演集〈上〉“帝国”とその彼方 (ちくま学芸文庫)
- 作者: アントニオネグリ,Antonio Negri,上村忠男,堤康徳,中村勝己
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/08
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 19回
- この商品を含むブログ (20件) を見る
マルチチュードなんぞに一切興味はないが,まぁ↓の辺りは少しはおもろかったかな。
テレビは,主人の,そしてより一般的には権力の機能のイメージと類似によって,可視的な世界を再構築しようとしています。テレビは「下に向かって」双方向的であり,それを支配し,解体し,そして最後にそれを生産します。戦争は,現実の偽装からもろもろのグローバル・ファンタジーの語りへと向かう言語にしたがって語られます。
代表制は,つねにマルチチュードを剥奪するものなのです。もし批判的な自己省察の努力を少しでもすれば,このことは明らかであり,だれもが理解できることです。ホッブスからカントにいたるまで,近代政治学全体のうちには,代表制の概念と結びついた存在論的な限界が存在しています。