文豪と東京-明治・大正・昭和の帝都を映す作品集 (中公文庫)

編者は俺より若いんだな。

いきなりの漱石はやはり辛辣。

日本はまだ普請中という鴎外。

通人は桜より紅葉や萩を見たと寒月。

夜中に隅田川で漁猟をしてる人に言及する露伴

神楽坂や茗荷谷を語るにほぼ総ルビな鏡花

ラッシュの電車の客の狂態を活写する荷風

隅田川ノスタルジーを語る龍之介。

意外にも浅草の客を偏愛な潤一郎。

新旧の東京を縦横に通り過ぎる寅彦。

震災後の東京を冷徹に語る久作。

乞食の品格を語る堀辰雄

資本主義を語る尾崎士郎

まさに魔窟の政財界を描く吉行エイスケ

円タクの法規無視は新宿で最も発揚すという北村小松

丸ビルは大きな水そうで、中に、無数の目高が泳いでいると喝破した小津。

飯田橋のホームの彎曲に目をつけた原民喜

自動車のクラクションの音が耐えられず池袋に転居した乱歩。

吉祥寺に一軒、不足気味の酒にありつけるスタンドバーヶあったという太宰。高円寺の菊屋👍

都会生活者の運動神経速度感覚は、危険に脅かされ変化をとげたという三好達治