文章読本(新潮文庫)

文章読本(新潮文庫)

 

 私小説が3人称で書かれるという指摘は重要。にもかかわらず、自然主義作家が口語体の普及に果たした役割は大きいかもしれぬ。

鷗外の文章の堅さはセリフ回しには向かないが、推理小説の文体には適するのだと。

そして、この本は、近現代日本文学史概説そのものなのだな。…にしても、原文は脂っこかったり、匂いがきつかったりと、いささかお腹一杯感あり。

雑誌「ミセス」に1974年、1年間掲載されたのだと!!