• 「いま,抗暴のときに」(辺見庸・講談社文庫)いま、抗暴のときに (講談社文庫)

僅か3年ほど前,まだ筆者が倒れる前の著作だが,随分とこの世界,とりわけてもヤーパンは悪質化が進行し,強権も発動され始めている。以下,言葉による抗暴を幾つか引用。「国家とは,その大小と体制のいかんを問わず,おびただしい死体と息づきあえぐ人間身体をどこまでも隠蔽する政治的装置である」「(メディアで)語られる言葉はジャンクフードそのものである……供給され消費される情報商品としては同じく卑賤な心に合わせた紛いのなにかなのであり」「(鵺のような全体主義は)責任主体を分散したり,転嫁したりし,自己を溶解させる。居心地はかならずしも悪くはない」「状況がとっくに穏当を欠いているんだから。むしろ,どう自覚的に則をこえるかが大切」「戦争は本質的に個人の刑事犯罪よりも国家による死刑執行に近い」

公園で自由にバザーなんぞお子様が始めようもんなら,①住んでいるホームレスが追い出される,②××組や△△会の若い衆がみかじめ料を紳士的に請求する,③隣組が子供保護愛国条例に基づいてキドータイを導入する…なんて展開も予想されますが,砂沙美たちのおうちの辺りは高年収地域(何しろ道がレンガでできてやんの)なので,②③は却下みたい。美紗緒ちゃん役の志村比芽子ってHPを見る限り,圧倒的にカワイイな。

「イクイクは子ども」? 鳴滝双子丼で ネギ四重婚→六重婚状態…「パートナーは魔法使いの甲斐性」なるほど確かに31人連続接吻魔は,ひと月分の日替わり定食だわな。漱石定食ってんなら満漢全席ならぬ「満韓ところどころ」アラカルトってのはどないや?