照葉樹林文化とは何か―東アジアの森が生み出した文明 (中公新書)
- 作者: 佐々木高明
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2007/11
- メディア: 新書
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稲作文化を相対化する視点としての照葉樹林文化と捉えた。餅,なれ鮨,納豆,麹酒,茶,蒟蒻,高床住居,絹,漆細工,男女相和す即興の歌垣,山の神信仰…などの文化は,遥か東亜半月弧からもたらされたものだという。
・里芋は稲よりずっと長い時間株分けで増えてきた。だから,里芋は主穀にならなかった。決してひとつの文明を支えるような,強力な作物にならなかった。(佐藤洋一郎)
・花粉分析によると,長江文明当時の水田の周辺は,草原と照葉樹林がモザイク状に分布する景観で,そこでの初期稲作農耕というのは,陸稲と水稲の未分化な稲を栽培していたとみなしてよい。(安田喜憲)
なんていう討論の内容も興味ふかい。