●十年ぶりに高円寺から阿佐ヶ谷まで歩く。知っている店は殆ど壊滅しているが、高円寺付近にはそれでもまだ見覚えのある場所がいくつかあった。パールセンターの七夕が明日からで助かった。阿佐ヶ谷の東側の高架下はすっかりオサレタウンに変身し、どっから来たのやら高等遊民共で溢れている。

 

 下丸子は、レッドパージへの抵抗を象徴する地名というだけでなく、軍需工場への抵抗を象徴する地名であった。「特殊管理地帯」はそれ以外の地域とは分断されることによって、日米安保体制を生活の場で実感する回路を失っていった。

しかし、何といっても、井之川巨‼ この人の詩集に70年代後半に出会っている。

うたごえ運動に回収されていく詩の問題については、何だかその後のアマチュアフォークを想起させる。

江口寛は工作者としても詩作者としても存在感が巨大であったことはわかった。この本自体が、彼の伝記みたいなもんだ。