老子 (中公文庫 D 1)

老子 (中公文庫 D 1)

 

 まさか30年以上ぶりに読むとは思ってもみなかった。勿論,儒家なんぞよりは面白いけど,なーんだ,大したことは言ってない。28章の「雄さを知りつつ,雌さにとどまるものは,谿のようなものとなる」とか63章の「為す無きを為し,事とする無きを事とし,味わい無きを味わう」などは好みだけど,やはり逆説を手練とする人なのであって,逃避諧謔後退消耗戦の日々を送る私には,少なからず通奏低音に過ぎなかったのだ。あっ,上善如水って老子から来てたのね…。☆★