膨大な資料を引用し,非常によくまとまっている労作と思うが,ここ10数年の状況を加えた増補版が読みたいものだ。ただし,世論調査については,他に資料がないから仕方ないけど,俺全く信用してないんだよなぁ。筆者が軍オタ少年だったとは知らなかった。

ポイント
・太平洋戦争史観はGHQが提示したもので,日本の植民地統治の問題は視野の外に置かれ,中国戦線をはじめとするアジア各地の抵抗運動が無視され,アメリカの巨大戦力が日本軍国主義を打倒したとされ,戦争責任を軍国主義者だけに押し付けている。それは,日本が事実上アメリカの単独占領であり,冷戦開始とともに対日講和が寛大なものとなり,当時のアジア諸国の地位が低かったことに起因している。
・航空兵の場合,生身の人間を殺したという実感に乏しく,戦争に対する罪悪感は一般に希薄である。これに対し,血みどろの死闘を経験した地上兵の場合には,戦争体験に封印をし沈黙を守る人が多い。
・天皇およびその取り巻きを平和主義者とみなす宮中グループ史観が,非合理で侵略主義的な陸軍より海軍の方がリベラルであったと持ち上げる海軍史観と同様,大東亜戦争肯定論を排斥する結果となった。宮中グループや海軍の平和主義的性格が強調される時,彼らが反対したとされる戦争は,正当化されえない戦争であったということが立論の暗黙の前提になっているからである。
・欧米のように,民間人の戦争被害にも補償を行うことを原則とした法律が日本に存在しないのは,戦争受忍論が支配的原理として,今なお日本社会で機能しているからである。

  • Mルグラン@徹子の部屋

同時通訳に三浦信孝とは,何とも豪華だなぁ(°O°) ただ,リアルに同時っぽくて,大御所にしてはたどたどしかったo(´▽`)o しかし,ルグラン75歳,ピアノはともかく,歌まで歌うとゎ(~_~;) ま,「シェルブール…」は,ストーリーはさておき,映像と音楽はスバラシイです。