日本幽囚記 上 (岩波文庫 青 421-1)

1819年、約2年で世界就航を経験済み。

クリール人(アイヌ)の、ロシア人とも日本人とも違う立場が面白い。

旧字体だが、意外にもすらすら読める。

囚われの身で日記が書けないので、好い事件のあった日はカフスの白い絲、悲しい事件のあった日はネッカーチーフの黒い絹絲、特記するに値する事件の起こった日は制服の裏地から取った綠の絹絲を結んだと云う。

大黒屋光太夫とは、まったく対称的に(というか同様に)、帰国第一、訳者になろうなどとは思わぬ、相手の国は頑迷にして功利主義、みたいな立場になっていくのが興味深い。

間宮林蔵はオランダ派だったのかな? ロシア人は間者扱い。

そして、いよいよ脱走へ!