民衆暴力―一揆・暴動・虐殺の日本近代 (中公新書)

秀吉~江戸期の喧嘩停止令って知らなかったなあ>でも、鳥獣駆除って名目があれば、武器所持は黙認されたのかあ。まあ、仁政イデオロギーは、百姓一揆の作法の前提ってことなんか。

幕末の世直し一揆は悪党や貧民によって起こされたが、村役人や豪農が農兵隊によって鎮圧した。

二宮尊徳らの通俗道徳と裏腹に、村では遊び日が増加した。

新政反対一揆は、文明化への反発であったといえる。

身分解放令は実質上、賎民廃止令だったが、美作一揆は旧部落民が傲慢になったとして、悲惨な結果をよんだ。

民衆暴力を封じ込めることを通して、国家暴力の正当性が確立された。

秩父事件世直し一揆の色彩が強いことは間違いなさげ。

日比谷焼き打ち事件に参加したのは若い男性労働者。その日常は飲む打つ買う。殴り合いが友情に発展するという少年漫画風展開も。

警察の民衆化と民衆の警察化はリンクしている。

そして、天下晴れての人殺し。

綾瀬の虐殺には3つの自警団が関わっていたという。