西郷札 傑作短編集3 (新潮文庫)

西郷札―松本清張短編全集〈01〉 (光文社文庫)

表題作からして、引き込まれるほど面白いが、季乃さんがカワイイにゃあ。士族の商法にしては、車夫っうのは雄吾くんは大したもんや。清張のみずみずしい記述がよいね。

「くるま宿」はもう立派な時代劇やね。

「或る『小倉日記』伝」は伝便(でんびん)なるキーワードで鴎外の小倉時代に迫る。なぜか、同郷の夢野久作に似ていると思った。

「火の記憶」はもう推理小説の萌芽。

「啾々吟」は自由党に入り込んだ密偵の話。おそらくは共産党内のスパイを頭に置いてるのだろう。

「戦国権謀」は本多父子の冷徹を描く。大阪攻めにも関わらず、家康は鷹狩三昧とは! そして因果は廻るか。

「白梅の香」は、当時の人らは嗅覚に優れていたのかな(;・∀・)

「情死傍観」は四字熟語? 心中なんか止めなきゃいいのにな。そして、ラドンが蘇ると。

最後の島田荘司なるヒト、1つも読んだことないんだけど、何様なん??