若冲 (河出文庫)

若冲 (河出文庫)

 

 澁澤によれば、装飾主義的マニエリスムが、日本芸術を貫いているのだそうな。で、光琳クリムトなのだと。

種村によれば、中心の衰滅が幼児性的コレクターを輩出したのだと。汎性愛的表現なのだと。多への偏愛は群衆の発見であると。

安岡曰く、ルドンと若冲は逆方向から出発して同じ地点に交差しながら到達したのだと。

で、坂崎によれば、若冲は先行したシュルレアリストらしい。共感と憐れみが日本の画家の美徳であって、客観的にも主観的にもなりきれぬのだと。