自画像のゆくえ (光文社新書)

自画像のゆくえ (光文社新書)

  • 作者:森村 泰昌
  • 発売日: 2019/10/16
  • メディア: 新書
 

 自画像なるものは西洋近代の産物で、明治以降の学校・美大教育でも称揚された。

自画像は15世紀の鏡の進化によって生まれたのだと説く。

カラヴァッジョを筆者が21世紀になっても知らなかったのは意外。私ですら1990年代のイタリア美術館巡りで大いに魂を揺さぶられたのに!

フェリペ4世=ジャン・ポール・ベルモンドそっくりさんにはワロタ。

ラス・メニーナスの解釈も興味深い。

レンブラントは演技する人間というテーマを描いた、という。

フェルメールが日本で有名になったのは今世紀のことで、そもそもプルーストの「失われた時…」の通奏低音となる。そして、暗箱の女性像こそがフェルメールの自画像であるという!

そして、ゴッホ宮沢賢治のアナロジー

フリーダカーロもウォーホルも自己演出の天才か。

そして、自撮りやコスプレに萌えるニツポンのワタシか(;´Д`) あのー、折角なんだけど、終章は酷くツマラナイ。