女たちの荷風

女たちの荷風

  • 作者:松本 哉
  • 発売日: 2002/10/01
  • メディア: 単行本
 

 この人の文章は理系なのに(だから?)非常に読みやすいなあ。

しかしまあ、遊女の自殺が大いに必要で博徒や破落戸も背徳や不道徳こそ正しいとか、

21世紀には受け入れ難い御意見ではあるよねー。

しかし、イデスとの演劇みたいな恋の顛末。

父が死んだときも、新婚の正妻をおいて、箱根で芸者と遊ぶ、とか。

それにしても、当時の芸妓たちの洞察力ときっぷの良さには脱帽。

小山内薫は重荷になった静枝を荷風に押し付けたのか。

妾のことを「小星」と呼んでいたのか。