叫び声 (講談社文芸文庫)

叫び声 (講談社文芸文庫)

 

大江を読むには少し遅れてきた人間だったので、殆ど読んでいない。「セブンティーン」は寅書房で買って読んだと思う。

 物質的に恵まれているがオタクっぽいブルガリアアメリカ白人、黒人と日系人の合いの子の虎、朝鮮人の呉、そしてセックスのことしか頭にない文学部生の主人公。いきなり湘南交通事故死だったり、共同便所娼婦の話だったり。船でアフリカを目指すとか、性的欲望にサド風に貪欲だったり、何だかフランス映画の脚本みたいなのだ。