なーに、神道も仏教も馴れ合い舐め合いじゃねーの。とりわけこの二ホンでは。
とりわけ、仏教が、「自然宗教」との闘争において、屈服の連続であったというのは大方正しいように思える。
法然は凡夫の宗教に徹し、国家に言及せず、実現の難しい修行などは斥けたんだと。ま、それも現世主義と弟子どもの教団化によって変質の一途をたどるんだが。
本居宣長の人情至上主義にも当然のように批判が及ぶ。
妄念の虜である凡夫の信心が薄いのは当然だというのは面白い。
論点がとっちらかって何だこりゃ?と思ったりもしたが、それが筆者の真骨頂なのだな。宗教系の本はキライなのだが、結構、最後まで楽しく読めたよ。