宣教師ザビエルと被差別民 (筑摩選書)

宣教師ザビエルと被差別民 (筑摩選書)

 

 ザビエルは日本に来る前、インドの南西海岸やインドネシアの香料諸島の卑賎視されていた漁民に布教していた。

ザビエルもロヨラバスク出身。

16世紀は日本史上稀な自由貿易時代。出入国管理も関税も一切なし。

伊勢長島の一向一揆は輪中を拠点とする海民勢力だった。

ゴアのポルトガル女たちは好色不貞。夫の面前で愛人とセックスする。

下人は貴賎に基づき、非人は浄穢に基づく差別観。

 河原者は皮革、渡船、土木など重要な役割を果たしたが、不殺生戒を犯した者と見られた。

徳川慶喜の発した捨牛馬禁令と服忌令は触穢思想の拡大定着をもたらした。

村上水軍浄土真宗門徒が主流だったので、毛利氏の時代には切支丹勢力は拡がらなかったが、福島正則が権勢を取ると広島を中心に切支丹化が進む。

イエズス会は各地にハンセン病患者のための病院と施療所を設置した。