コシャマイン記・ベロニカ物語 鶴田知也作品集 (講談社文芸文庫)
- 作者: 鶴田知也
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2009/04/10
- メディア: 文庫
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コシャマインがシャクシャインと一戦交えたってのはどうなんだ? 場所請負制やら鉄砲やら…時代考証が(*_*; 遊楽部は函館と札幌を結ぶ要衝の地ということになるのか。しかし,コシャマインの描き方は殆ど講談の豪傑ものみたいやな。
ミンナえろいよミンナ>ペンケルの勇士に入用なものは,御託宣と鰊とミンナ(^O^;)
「生きたものより死んだものの方がもっと活溌に生きている」のは『内地』の伝統>「ピリカベツの駅逓」
「ベロニカ物語」の澄子は「或る社会運動」で検挙された経験があり,「摩周湖」の更科源蔵は「雑誌の編輯者がアナーキストと関係があったことから」予備検索に脅かされている。そしてまたM・O君なる酪農組合の「韃靼人」風な風貌,江口なる放浪詩人夫婦の奇妙にストイックな生活…と印象的な人物描写。ふみゅ,もちろん,北海道の自然の美しさと厳しさについては言うまでもない。☆