ソ連史 (ちくま新書)

ソ連史 (ちくま新書)


よくよく見ると,フルシチョフゴルバチョフも6年しか権力の座にいなかったのだなあ>スターリンやブレジネフやプーチンとはえらい違いだゎ。ニホンや北米合州帝国やEU内勝組帝国だけをスタンダードにする連中にとっては蛇蝎のようなCCCRにも,参照スベキ点,愛すべき処,外的・内的要因に翻弄され続けた部分などはあるわけなのだ。

独ソ戦当初の危機に際してはこの体制はむしろ意外なほどの順応性と柔軟性を発揮したのである。
・(スターリン批判について)秘密報告はおそらく真実だろうと考えていた。ところが彼らは異口同音に,「なぜ」という疑問をぶつけてきた。……このようなことを公表すれば,一般大衆を不安にさせるだけではいか。
・フルシチョフが目指したのは,労働者や農民の生活条件を改善することであった……共産党とソヴェト権力はそのためにあると考えていたように思われる。
・ソ連の体制について,極めて中央集権的で,中央の決定が上意下達で整然と実現された体制というイメージがあるならば,それはソ連の実態とは程遠いものである。