ティナの明日

ティナの明日


魔女と呼ばれて世間の人々に忌避されながら死んだブラサ。ある日,少女ティナは反フランコの活動家であるブラサの息子と出逢う。それはある種の初恋>最終章でティナの初潮が描かれる。オルゴールの写真がカギというのもイイ。40年代のスペインはフランコ独裁のみならず,カトリックの圧倒的な支配や男の子と女の子の烈しい格差,そして貧困…に覆われていたのだなぁ。それにしても宗教コンクールの最終問題「荘厳な悪魔払いと私的悪魔払いの違い」は,まるでこの小品の構造(政治的社会的な抵抗と個人的感性的な反抗)を象徴しているようではないか?