再び知里幸惠の政治的利用かよ(-_-;) 松平某の語りもうざくて堪らんorz

  • 「不思議な少年」

不思議な少年 (岩波文庫)

不思議な少年 (岩波文庫)


人間の運命を見透し,それを変えられる力をもつサタンの物語。テーマはきわめて現代的だと思う。そしてすべては思惟の中の虚無。

(人間は)嘘ばかりついて,ありもしない道徳なんてものをふりかざしたがる。そして,実際はほんとうに道徳をわきまえている,人間以上の動物に対して,道徳知らずなどとけなしつけてるんだな。第一,獣はけっして残忍なことなどしやしない。残忍なことをやるのは,良心なんてものを持っている人間だけなんだ。そりゃ獣も他を傷つけることはあるよ。だが,それは無心でやってるんであって,したがって,けっしてそれは悪じゃない。第一,獣にとっちゃ,はじめから悪なんてものはないんだからね。

たった五,六千年間に五つも六つもの高度文明が起ってだよ,それらが栄えて世界を驚倒させたかと思うと,たちまちまた衰えて消えていった。だが,現在のこの文明以外には,まだ大量殺人のうまい方法を発明したというのは,一つとしてなかったわけだよね。もちろん,人類最大の野心というのは人間を殺すことであり,現に人間の歴史はまず殺人をもってはじまってるわけだし……もう二,三世紀もすれば,もっとも有能な殺し屋というのは,キリスト教徒だけってことになるんじゃないかな。そうなれば,異教徒たちはみんなキリスト教徒に弟子入りすることになるよ,きっと――それも宗教を教わるためじゃなくて,人殺し機械をもらうためにね。

ぼくは人間ってものをよく知ってる。羊と同じなんだ。いつも少数者に支配される。多数に支配されるなんてことは,まずない。いや,絶対にないと言ったほうがいいかもしれんな。感情も信念も抑えて,とにかくいちばん声の大きなひと握りの人間についていく。……もともと大多数の人間ってものはね,未開人にしろ文明人にしろ,腹の底は案外やさしいものなんで,人を苦しめるなんて,ほとんどできやしないんだよ。だが,それがだよ,攻撃的で,まったく情け知らずの少数者の前に出ると,そういう自分を出しきる勇気がないんだな。

なんか「エルカザド」みたいな話かなぁ…と思ってたが,一般女優とか使うと甚だしく違和感ありまくり>特に大後某とか(=_=;) マラん泥「恐ろしい程の美貌,完璧な顔と体の持ち主」ってどこがぁ??